法的トラブルの解決をサポートする法テラス大分(大分市城崎町・河野善一郎所長)に寄せられる相談が増えている。相談内容は多重債務問題、夫婦や相続に関する家庭内のもめ事などさまざま。法テラス大分は「スムーズな解決に向け、関係機関との連携を強めたい」としている。
2009年度の相談件数は5408件で、前年度に比べ7・3%増えた。相談は東京にあるコールセンターで対応する場合もあり、法テラス大分で受けた相談は2031件(6・5%増)。最も多かったのは多重債務問題の565件(17・7%減)。次いで夫婦問題が318件(16・0%増)、相続問題が170件(68・3%増)だった。
多重債務の相談は、利息制限法の上限金利を超えるグレーゾーン金利の廃止決定で減っているようだが、依然トップ。「20社以上の消費者金融で借金を抱えている」といった相談や、消費者金融の借金が膨らんだ末にヤミ金に手を出し「督促が厳しく、自殺したい」という深刻な悩みもある。
弁護士や司法書士を紹介して解決を図るが「収入が乏しく、100万円台の借金で自己破産する人も少なくない」と長引く不況の影響は色濃い。解雇に関する相談も31件で前年度より63・1%増えた。
夫婦問題では、妻が離婚を望むケースが多い。高齢夫婦が離婚を考える背景には「年金分割制度の導入があるのではないか」と分析。若い世代では妻がDV被害を訴える離婚相談も目立ち、危険性が高い場合は、警察に連絡するよう促す。犯罪被害相談でもDV被害関係は前年度から倍増、48件が寄せられた。
最も増加率が高いのは相続問題。「高齢化を反映している。元気なうちに遺言を残すなど、後々、もめないような“自己防衛策”も考えてほしい」とする。
法テラス大分の相談者は大分、別府両市の中心部が多く、「ひと言のアドバイスで問題が解決することもある。今後は利用が少ない周辺部で無料法律相談会を開くなどして、浸透を図りたい」としている。